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ノパドン外相が辞任、世界遺産問題で
7月11日8時0分配信

ノパドン外相は10日、世界遺産登録をめぐる混乱の責任を取り、14日付で辞任すると発表した。サマック政権の閣僚辞任は4人目。9日にはチャイヤー厚生相も資産報告義務違反で失職となった。相次ぐ閣僚の辞任は政権に大きな打撃となりそうだ。

同外相は、タイとカンボジアが領有権を争う寺院遺跡プレアビヒア(タイ名・カオプラウィハーン)の世界遺産登録について、カンボジアの単独申請を支持する共同声明に署名し、閣議で承認された。しかし、国内世論の反発で撤回を決め、憲法裁判所も8日、「国会承認を得ないのは違憲」とする判決を下した。

国連教育科学文化機関(ユネスコ)はタイ政府の声明撤回を認めず、7日に世界遺産に認定した。

タイ国営通信(TNA)などによると、外相は「国家の団結と和解のため、責任を取って辞任する」と述べ、国民に反カンボジア感情を持たないよう呼び掛けた。一方、「国土を売ったわけではない」「誰も法律に違反するつもりはなかった」などと弁明した。政府や外務省は、共同声明が憲法の規定の対象外になると判断していたもようだ。

同外相はタクシン元首相の顧問弁護士から政治家に転身。最大与党・国民力党の副幹事長となり、今年2月の組閣で外相に抜てきされた。

■首相、内閣改造へ

サマック首相は判決に対するコメントを避けたが、当面の解散・総選挙は避ける考え。上院議員や野党・民主党などが政権批判を強めているが、内閣改造で乗り切る方針を党幹部に示している。来月の新年度予算審議や9月の国軍・公務員人事などを終えた後、解散を検討する考えとみられる。

サマック政権は国民力党を軸とする6党連立で今年2月6日に発足。タクシン元首相派が閣僚の大部分を占め、反タクシン派の市民団体などは反政府運動を繰り広げている。ノパドン、チャイヤー両氏のほか、これまでにスター社会開発・人間安全保障相、チャクラポップ首相府相も辞任した。

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